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【マニュアル】レッツ4系&アドレスV50など広く対応の駆動系分解方法~その2~
前回の続きです。
スズキ4サイクル系のレッツ4とアドレスV50、レッツ5や新型レッツシリーズなどに応用活用できる、駆動系の分解方法をやっています。
前回は、クランクケースを外すところまでやりました。
いよいよ今回は、駆動系パーツのバラしに取り掛かります。
グリーンがプーリー側の17mmナット。
ピンクがクラッチ側の14mmナット。
いずれも、インパクトドライバーじゃないと外れません。
残念ながら、インパクトドライバーが無いユーザーは、ホームセンターで借りて来る、または、これを機会に買っちゃうか!を選択するのが近道かと思います。
DIYメンテにこだわるならば、買うべきかと思っています。
だって、整備って、道具使うのが楽しいんだもん。
ちなみに、おすすめは、HIKOKIのインパクトドライバーです。
18Vタイプが一番コスパがイイと思います。
マキタはね、バッテリーに放電グセがあって、どーも調子悪くてダメですね。
組んでいたとおりに並べています。
手前から、ナット→ワッシャー→キック受けギアです。
キック受けギアには、スプラインという縦スジがハマる凸凹がありますので、このスジをクランクシャフトに合わせるように組み上げて下さい。
ファンとドリブンスプロケットを外します。
これが固まって抜けにくい場合は、注油して馴染ませて、ひたすら引っ張ります。
次にクラッチ側ナットを外します。
14mmとちょっと小さいサイズなのですが、プーリー側より硬く締まっているはずです。
こんな形状です。
クラッチアウターを外します。
外す時に硬い場合は、プラハンで、外側をコンコンコン!と叩きながら引っ張るのがコツです。
ベルトとクラッチユニットをセットで外します。
ベルトの劣化確認方法ですが、裏っ返してみて、ひび割れが出てくれば、交換が望ましいです。
これでやっとこさ、プーリーが外れます。
ボスごと外してしまいます。
プーリーとローラー室は、裏からネジで留まっています。
3本の#2プラスネジを外します。
そこそこ硬く締まっているはずです。
カバーを外します。
なぜか3個しか入っていないスズキのローラーなんですが、相対重量を計算して、6で割って、同重量のローラーを6個使った方がイイでしょう。
プーリーはアルミ製で出来ているので、金属摩耗が無いかも確認しておこう。
さて、本体に戻ると、矢印の部分が、ピニオンギアというセルギアをクランクに伝える役割をしているパーツがある。
これを引っこ抜いてみよう。
ゴムかすが詰まって動きが悪くなっているはずなので、パーツクリーナーして、しっかり中まで注油しておくと、セル始動がバツグンに良くなるぞ。
あとは掃除機で駆動室をキレイにしておこう。
ゴムかすも無くなり、キレイになったら、あとは外したとおりに組んで完了だ。
前編後編、2回に渡りレクチャーして来たが、いかがだったろーか。
道具も使わなければならないし、細かなパーツ郡で構成されていて、なかなか複雑だなー と思ったんではないかな?
でも、このシステムが、無断変速の基本構造となる。
これ、四輪車の軽自動車などで現在採用されている、○○○○○CVTと呼ばれるミッション方式と、基本的には一緒。
AT車の基本構造をミニマムに体感できる作業で、バラして組み上げることで、その構造自体を把握でできる楽しさもある。
回転を上げることが、どう作用し、後輪に動力を伝えるか?がわかると、ただ乗っていた時とまったく違う世界が広がる。
脳で、駆動系の動きが浮かんで来るから、とてつもなく、乗っているのが楽しくなるのだ。
これが、DIYメンテナンスの世界観であり、魅力である。
スマホの中のバーチャル世界に没頭するより、よっぽど有意義な人生が広がると思います。
ではでは。
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