2024年3月1日より受付電話番号を廃止し、全ての修理予約は公式LINEからとなりました。
過去レクチャーで、アドレスV100後期型(CE13A)のクランクケースカバーを開けて、キック戻りを解消しました。
今回は、前期型(CE11A)を個体として、駆動系パーツの細かい分解法をやってみたいと思います。
画像点数が多いので、すぐに取り掛かりましょう。

細かいパーツが多く複雑です。
パーツリストをチェックしてみよう。


どんだけパーツを使うんだ!ってぐらいの点数ですよね。
ま、実際外してみましょう。

この個体ですが、エンジンを車体から下ろしてあります。
ホース類は繋がっていないのですが、ま、理解はしやすいでしょう。
赤丸の部分は、車体から下ろす過程で外してしまいましたので、全部で6本の#3プラスネジを外します。


ネジ形状はこちらです。
大きなプラスなので、舐めないように気をつけましょう。

プラハンでアクションを起こして、カバーを外します。

ケース裏にはキックギアがあるので、この芯棒部分に注油しておきましょう。

アップした箇所。
ココに注油です。
はい、では、プーリー側からバラしましょう。

まず、3本の#2プラスネジを外します。
これはキックギアのスプリングホルダーという名称です。

外すと、中にスプリングが入っています。

次に、ワッシャー。

キックギア本体です。
この外したパーツ類ですが、すべてガソリンかなんかでキレイに洗浄しておきましょう。

さらに、クランクシャフトナットを外して行きます。
22mmのロングソケットは必要です。


ここで間違っちゃイケないので、緩める方向が時計回りということ。
通常のネジは反時計回りなので、逆ネジを切ってあります。
ちょいちょいバイク屋が間違って、クランクをネジ切っちゃってる個体がありますので、3度確認して回そう。

はい、取れました。
この個体も、ちょっとネジ切れ気味だったので、おそらく過去に間違ったのであろう。

そんでもって、ドライブフェイスをシャフトから抜きます。

さて、ここでクラッチ側に行きましょう。
14mmナットを外します。

クラッチアウターを外します。
もし、固い場合は、プラハンでボディを叩きながら引っ張ってみよう。

あとはベルトごと離脱させます。
ココでベルトチェックだ。

まずは裏返してひび割れチェック。
ぐにゅーって握ってみて、ひび割れが見えるようであれば、交換です。

新品と比べると、ベルト幅が狭くなっているのがわかるが、こうした摩耗も、最高速低下の原因となるので、交換しておこう。





クラッチシューをチェックしてみよう。
これだけ肉厚があれば、まだまだ大丈夫だ。
ストップ・アンド・ゴーが多い乗り方の場合は、摩耗が激しいので、シューが薄くなっているはずだ。

最後に、プーリーを離脱させる。






さらに、シャフトドリブンギアを取り外します。
奥まってて外しにくいので、マグネットを使います。

これですべて分解完了。
ケース躯体も掃除機でキレイにしておきしょう。
セルモーターをクランクギアに伝えるピニオンギアもキレイにしておくとイイのだが、目視でキレイな状態だったので、今回はバラさないでおきます。

プーリーは裏からカバーが留まっているので、3本の#2プラスネジを外します。

カバーを離脱。


ローラーが丸を保っているかをチェックし、プーリーの内側のローラーが一番外側に行く部分の溜まり汚れをキレイにします。
これで、加速がスムーズに行われるようになります。
一通りチェックしてキレイにして、時に交換すると、いやー すっきりしますね。
早く組み付けて乗り回して体感したくなります。
駆動系メンテナンスは、体感ができるので、ひじょうにやりがいのあるメンテナンスではあると思います。
ぜひ挑戦してみてください。
ではでは。





コメント