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【マニュアル】原付界のSUV!ストリートマジックの雨ざらし超放置キャブレターを分解する方法
昔の原付バイクのレクチャーです。
昔の原付バイクって未来が明るくて、ドリームが詰まっていたモノが多かったんです。
今でこそSUVというDAIGO的略語が存在しますが、昔は、マルチビークルなんて呼び方をしました。
原付界のSUVと言えば、筆頭に上がるのが、今回紹介するストリートマジック(CA1LA)・アルミホイールのストリートマジックS(CA1LB)さらに、丸目ライトにマイチェンしたストリートマジックⅡ(CA1LB)でしょう。
それぞれ、原付二種タイプが存在します。
ストリートマジック110(CF12A)とストリートマジックⅡ110(CF12A)です。
通称ストマジです。
TOKIOの長瀬くんがCMをやっていた、オレマジ?ストマジ なんてキャッチコピーで売っていました。
なんつーか、長瀬くんのイメージもあって、荒っぽく乗り回すオフロードちっくなオンスクーターで、なんかワクワクするしっかりコストの掛かったスクーターでした。
計器類も250ccと同一パーツを流用し、足廻りやフレームも専用設計で、各部の作りも悪くなかった。
なかったはず。。。なんですが、大欠陥がある。
ガソリンタンクに雨水が混入し、キャブに廻り、エンジンを焼き付かせるとゆー最悪のクセ。
今回、キャブレター分解法をやるんですが、結果を先に申し上げますと、キャブは再利用できませんでした。
ヤフオクで中古キャブを購入して交換することにしました。
とゆーことで、オーバーホール法はご紹介できないのですが、車体から離脱させる方法と分解法をレクチャーして行きたいと思います。
前回のレクチャーで、エアクリーナーボックスは外れているので、キャブは露出していると思います。

緑の部分がガソリンホースです。
ホースクリップを広げてホースを外します。
が、ストマジには燃料コックが付いています。

ON から OFF に回します。
ちなみに、RES とは、リザーブタンクの意味です。
特別に用意されている予備タンクという意味ではなく、タンク内の吸い込みノズルの位置が変わるだけです。

ガソリンホースを抜いても無駄な燃料は出てきません。
燃料コックはほんと便利ですね。

次にオイルホースです。
オイルホースは筒状のバンドで留まっています。
これを外すのは、必ず指か爪でやりましょう。
工具を使おうとするとすぐにホースに傷が付きますんで。

そんなに力はいりません。
こうやってかなり手前までずらし込みます。

これでオイルホースが外れます。
もし外れにくい場合は、マイナスドライバーでキャブとの接点をこじるとイイだろう。
プライヤーなどで掴むのはNGだ。






スロットルバルブを外す。
キャブの上部に装着される、スロットルケーブルが繋がった円形の蓋は、反時計回りで緩められる。
ユーザーさんがよくちょんぼするのが、このバルブの切り込みの方向を間違えて装着する事例。
スロー調整ネジの位置に、この切込み部が来るのが正解です。
外す時によーく確認しておこう。
このバルブを外す場合、あまりにもキャブ内が腐食していると、固まった取れない場合も多くあるので、吸入口からマイナスでこじったりしながら、慎重にはずしていこう。

さらに奥に吸入外気温を感知するセンサーコネクターが留まっている。
これを上方に引っ張って外す。

なんてことはなく、ギボシ端子になっている。

いよいよキャブ本体を外す。
マフラー側に廻り、マフラー消音器の奥にインマニと繋がる2本の10mmネジがある。
これを反時計回りに緩め、外す。

使用工具は、ユニバーサルジョイントを装着させ、10mmショートソケット、さらに20cmぐらいのオフセットをさせると使いやすいと思う。






ちょうどマフラー下部からアクセスするとイイだろう。

ネジが取れてキャブが外れると、ゴムのガスケットが見える。
これがインマニ側に残る場合があるので、無くさないようにしよう。

おっと、まだ留まっているモノある。
チョークだ。

黒い樹脂カバーを外す。

さらに断熱材を外す。

真上から見て、チョーク留めアングルを外すべく、2本の#2プラスネジを外す。

留めアングルは、そのままスライドして外す。

これでチョークが外れます。
ちょっとわかりにくいですが、チョーク本体にはゴムパッキンが装着されています。
これが、一度外すと、年式の古さから再利用できない可能性もあるのでここも慎重に進めたい部分だ。






これでキャブレターが離脱しました。
そして分解に入ります。

チャンバーカバーを外す。
#2プラスネジを2本外す。
固く留まっているネジなので、舐めないようにしっかりとしたドライバーを使おう。

あらら・・・
ま、イヤな予感はしたのだが、雨水混入です。
ストマジに多くあるトラブルで、おそらくガソリンキャップから混入する現象で、比重が低い水が先にキャブに回ってくるわけですね。

ここまで来ると復活はムリですね。
穴は導通を通すことは出来ますが、ガソリン自体がキャブ躯体を侵食して行きますので、諦めて中古キャブを探すことにしました。
ヤフオクです。
だいたい数千円で手に入ることを考えたら、ねちこち溶剤に漬け込むよりも、到底良い選択だと思っています。
精神衛生上にもイイですしね。






購入したキャブはこちら。
メインジェットが改造されていましたので、純正サイズに交換しましたが、チャンバーのパッキンもしっかりしていますし、その後のトラブルも絶対に少ないです。
ヤフオクやメルカリなど、痛い経験をした方もおられるでしょうが、使い方しだいですよ。
しっかりした知識を身につけてから利用すれば、この上なく、コスパとタイパを手にすることが出来ます。
今回はオーバーホール法はご紹介できませんでしたが、雨水混入トラブルが多いストマジならではのキャブ交換は、イイレクチャーになったと思っております。
ではでは。











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