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ディオ(チェスタ)4ストのエンジン起動修理のコツ
ディオ4ストでも、フロントにバスケットを装備した、いわゆるおばちゃんバイクと呼ばれる部類に入る、ディオチェスタという車種があります。
基本ベースは、ディオ4ストと変わりありませんので、整備の参考になると思います。
ご依頼は、川口市のお客様で、ずっとキック始動していたが、最近になりキックで始動しなくなってしまったというモノ。
キック始動って、セル始動に比べ、エンジンを掛けることが得意なんです。
つまり、キックでも掛からなくったらエンジンは、必然的に重症です。
そんな重症なエンジン始動しなくなったバイクを強制起動させるコツをやってみたいと思います。
ハッキリ言って、かなり重宝する情報です。
バイク屋さんの大半は行っている方法 と言って過言ではないと思います。
カンタンに言いますと、インジェクションを省略して、エンジン内に直接溶剤を入れて、強制爆発させてしまう方法です。
いわゆるカーボン噛みと呼ばれる現象も、改善することができる可能性、あくまで可能性がある方法と認識しておいて下さい。
カーボン噛みを直す方法ではありませんので、あしからず。
まず、メットインボックスを外し、インジェクション部にアクセスします。
まず、インテークマニホールドを外すため、2本の10mmナットを外します。
ふつーに反時計回りで緩みますので、そのままナットを完全に外しちゃいましょう。
ナットには上下がありますので、形状をよーく確認しておきましょう。
ナットを外すと、インマニが浮き上がりますね。
この程度でOKです。
この穴は、バルブ室に繋がっています。
つまり、この穴から溶剤を流しこんであげれば、少なくとも、バルブとヘッドの接点が簡易的に掃除ができるわけです。
でも、それは理屈でしかなく、バラさない以上、キレイになったのかどうかの確認もできなければ、溶剤噴霧によりエンジンは起動してしまうので、一概には言えないわけです。
そんで、肝心の流し込む溶剤ですが、ガッチャではトヨタ製を使っています。
知る限り、洗浄力はダントツです。
かつ、あんまり臭くないんですよね。
キャブレター車用となっていますが、原付バイクには、例えインジェクションだったとしても、こっちのほうが適していますんで。
この穴にブシューっと噴霧します。
すぐに泡があふれて来ると思いますので、少し、このまま放置。
5分ぐらいですかね。
当然、この溶剤が燃焼室で爆発しますので、シリンダーとプラグに火が入っていれば、エンジンは起動します。
すんなり掛かるはずです。
今一度、言いますが、バルブのカーボン噛みが直るわけではありません。
溶剤が燃えるだけです。
ただし、強制的にエンジンを起動させると、悪い混合気が外に出て、より新鮮な空気と燃料がエンジン室内に入り、コンディションがアップすることになります。
これを狙ったバイク屋さんが取る応急的な方法 だと思って下さい。
結局、このディオチェスタですが、コンプレッションを測ると、かなり落ちているので、推定4万kmぐらいは走っているのではないかと思っています。
つまり、圧縮比が落ちていて、混合気を爆発する力が弱く不完全燃焼が常日頃起こっていたというのが、根本的な要因ですね。
現にプラグ汚れや、エアクリーナーボックスへのオイル戻りも見受けられました。
お客様にも今後は大きな修理は回避する方向が宜しいのではないかと助言させて頂きました。
なんにしても、オイル・プラグ・フィルターは、今後も要注意ですね。
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