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ユーザー必見!リトルカブ破損マフラーにスーパーカブマフラーを流用交換できる!?
エンジンが不動になってしまったリトルカブを直してほしい!というご依頼の元、現場に向かってみると、なんだかマフラーがススけているのを発見。
エンジンストップ案件ということもあり、あまり気にはしていなかったのですが、出張案件が立て込んでいたので、お引き上げすることとしました。
リトルカブ(AA01)のF.I.タイプなので、キャブ詰まりってのは無さそう。
早速、工場で消耗品各種をチェックスタート。
まずは、エンジンをかけないとなりませんが、溶剤を突っ込むより、お客様がご自身で言われていた、メンテナンスをほとんどやったことが無いというご意見から、まずは、プラグ交換とオイルチェックをしてみることにしました。
プラグは真っ白。
ちょっと交換サイクルがわりと長い感じなので、すぐに交換。
あとは、ちょっと溶剤の流し込みで、エンジンはすんなりかかりました。
ただ、明らかにエンジン音がおかしい。
マフラーのススもそうですが、どうやらマフラー破損してそうです。
お電話で、お客様に確認を取ってみると、そういえば、エンジン音はちょっとうるさかったですねー とのこと。
おそらく、じょじょにじょにじょに破損が大きくなり、ちょっとずつ排気音が大きくなったので、気づきにくかったのかも知れませんね。
実際のエンジン音はこんな感じ。
パタパタ言ってますね。
これ、ほとんど直管状態の音なんです。
つまり、雨が降ると水しぶきが侵入して、吹けが悪くなる現象が起こっているかも知れません。
マフラーって、吹くだけじゃなく、若干、空気を吸うんですよ。
まして、後期型のモノは、チャンバー部があるので、排気流が起こり、吸う量も多くなるんです。
そこで、パーツ屋に連絡して、中古マフラーを用意して貰うことにしたのですが、リトル用はめったに出ないというので、仕方なく、スーパーカブ用を用意してもらいました。
付かなかったら返してもイイよ というので、試してみることにしました。
これがスーパーカブF.I.用のマフラーです。
一見、リトル用と同じに見えます。
ただ、パーツ型式は明らかに違います。
上がスーパーカブ用で、GBJとあります。
下がリトル用で、GCNとあります。
K2というのは、おそらく排ガス規制後かどうか?という型番だと思います。
では、早速、リトル用のマフラーを外していきましょう。
マニュアル形式で、レクチャー致します。
まずはエキパイ付け根。
下から覗き込むようにアクセスします。
2本の10mmナットで留まっています。
反時計回りで緩ませ、外してみましょう。
貫通していないナットなので、袋ナットと言います。
17mmナットを緩めます。
実は、これ、スイングアームも同時に留まっているので、長いボルトが通っています。
つまり、反対側に回り、同じく17mmで押さえながら回さないと、空転するだけとなります。
反対側の17mmボルトを押さえながら、緩めて外します。
ワッシャーとナットがセットです。
これでマフラーが外れます。
どうやら、エキパイ部途中で折れているようです。
ちょうどリアブレーキの下ぐらいでぽっきり折れてました。
ただ、スーパーカブ用と並べた限り、大きな違いは、センタースタンドのゴムステイぐらいでしょうか。
このゴムが無いと、走ってる時にガタガタと鳴るんです。
ただ、それも、スーパーカブの場合であって、リトルカブに使用した場合は、どうなるかはわかりません。
早速、スーパーカブ用に付け替えてみましょう。
実は外す時もそうなのですが、リアブレーキは調整ネジを取り外して、フリーにしておくのが鉄則。
今回は途中で折れていたので必要なかった作業なのですが、交換の場合は必須です。
リアブレーキのフットアームを引き下げながら、マフラーをはめ込んで行きます。
装着した限り、リトルカブ用のセンタースタンドは干渉していないみたいですね。
ただ、払った時の感覚は、いつもと違う感覚はあります。
静かになった排気音も聴いてみましょうね。
静かですね。
これでイイな!と思って最終チェックをしてみると、ん???
なんだか低いぞ?
あらためて俯瞰で見てみると、なんだか低くないっすか!?
通常のリトルの場合、リアホイールシャフトが丸見えということはありません。
少しかぶってて、パンク修理がしにくい印象がありました。
どうやら、リトルカブは、スーパーカブより、マフラーが跳ね上がってるようですね。
地面から、160~170mmぐらいですが、リトルの場合は、180~190mmぐらいになるではないかと思います。
カンタンに言えば、このマフラーステイの寸法が違うんです。
リトルが、穴まで50mm。
ナット付けているのでハッキリとはしませんが、65mmぐらいの高さがありそうです。
つまり、15mmほど、リトルカブのマフラーは跳ね上がっているということです。
17インチから、14インチにした場合のバンク角確保のための、マフラー角度の跳ね上げなんです。
とは言え、いつ出るかわからないリトル用の中古マフラーよりも、少し妥協して、流用パーツとしてスーパーカブ用を使用するのはアリだと思います。
現に、試乗でかなりバンクをがんばって曲がってみましたが、バウンドさせても地面に擦ることはありませんでした。
上り坂のコーナーリングだと、擦るかも知れませんが、それもケースバイケース。
早い修理と中古利用による低コストで、お客様は大喜びでした。
今回のご依頼:東京都足立区 エンジンストップとマフラー交換 34,000円
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