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固くなったブレーキケーブルをスコスコとまるで新車のように復活させるコツ
前回に引き続き、今回もパーツ交換なしメンテナンスの貧乏メンテです。
前回は、クラッチドリブンフェイスのサビサビをパーツ交換なしで手間だけでなんとかしました。w
動きが渋くなったブレーキケーブルを、」パーツ交換なしで、まるで新車のようにスコスコと動かす方法をやってみたいと思います。
今回、入庫のスーパーディオ(AF27)がブレーキケーブルの動きが悪く、つまり、戻りが悪い状態だったので、実践してみましょう。
この方法、意外とポピュラーなのですが、実際に細かいやり方がわからなくて踏み込めないユーザーが多いのではないでしょうか?
おそらく、今回使う、ワイヤーインジェクターという道具も、一度や二度は見かけたことがあるのではないかと思っています。
その使い方も含め、マニュアル形式でご紹介してみようと思います。
このレクチャーですが、原付バイクのほぼすべての車種で参考にできます。
もちろん、ブレーキケーブルを使っているバイクに限ってとはなるのですが、フロントがディスクで、リヤブレーキはケーブル式というタイプも多いので、広く参考になるかと思います。
まず、ブレーキライニング側のブレーキ調整ネジを外します。
反時計回りに緩め、完全に外しちゃいます。
これ、無くすと大変なので、ちゃんと保管しておきましょう。
ライニング側でフリーになっているので、レバーもカンタンに握り切れるはずです。
これが握れないととなると、ケーブルが固まってしまっています。
固まっている場合は、そもそも、注油で復活はムリです。
交換しちゃって下さい。
このやり方の意味、わかりますかね?
レバーを完全に握ることで、ケーブルがアウターからいっぱいに出て来ます。
その状態で、ホルダーをかわす という方法です。
ホルダーをかわす切り込みにケーブルを這わせて行きます。
最後、ガン玉をレバーから外します。
ガン玉には、樹脂カバーがかかっているので、これを壊さないようにしましょう。
これで上下ともに、ケーブルがフリーになりましたね。
もう一度、下のライニング側に作業を移します。
ゴムのカバーが被っていますので、これを剥くか、空気が通るように逃げ道を作ります。
こうしてドライバーの先端を突っ込んでおくのもイイ方法です。
これで、ケーブル注油の際に逃げ道ができます。
そして、ここで登場するのが、ワイヤーインジェクターです。
なにする工具かと言えば、インナーケーブル内に潤滑剤を送る工具なんです。
ブレーキレバー側のケーブルをセットします。
ガン玉を引っ掛けるイメージですね。
シルバーのネジを均一に締め込んで、ケーブル内部に注油できるようにセット。
ゴム穴に、CRC556のノズルをセットします。
これ、大量に噴出させるので、安いCRC556で十分です。
ラスペネなど高級潤滑剤はガスが入ってないモノが多いので、むしろ、安もんのガスばっかりの潤滑剤の方が、噴出に力があり、ケーブル全体に回ります。
ボロキレなどで包みつつ、噴出を続けます。
さきほど、ライニング側のケーブルにドライバーを突っ込んだ部分から、ぶじゅぶじゅ~っと汚い油が出てきました。
これが、全体に潤滑剤が回ったという合図になります。
ケーブルにゴムがハマりっぱなしになていると、この合図がわかりずらいので、通り道を作っておくのがコツなんです。
これで、完了。
ケーブルを元通りに装着して、確認してみると、スコスコとまるで新車時のようにレバーが動くようになっているはずです。
一度、潤滑剤を入れたケーブルは、めったに再発することは無いと認識しています。
ケーブル類が軽く動くようになると、なんてバイクって快適なんでしょー。
一度、お試しあれ。
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