こんりんざい、このライブディオの売上は超えることが出来ないのではないかと思わせる、圧倒的な販売台数である。
2スト最後のディオが、このライブディオ(AF34/35)である。
スタリングデザイン、機能性、乗りやすさ、パワー、総合的に優れた原付バイクであり、売れて当然、これを選んでおけば間違いなし という車種。
何百台のメンテナンスをして来たかわかりません。
いやひょっとすると4桁台数かも?
手掛ける台数も多ければ、それなりにいろんな厄介なトラブル事例も多く、その中でもキーのトラブルが最も多かったとも言えます。
今回は、そんなキートラブルの中で、ユーザーがほんとーに役に立つレクチャーをやってみたいと思います。
シートロックキーを壊された時や、メットインスペースの中にキーを置いたままカチン!って閉めてしまった、つまり閉じ込め時に緊急的にシートを開ける方法をやってみたいと思います。
ライブディオはロングセラーな人気車種であり、その年式、グレードなど様々です。
今回の作業は、
ライブディオ、ライブディオSR、ライブディオZX、ライブディオJ、ライブディオコンビブレーキ、ライブディオS、ライブディオチェスタ など、全車対応です。
後期型のキーシャッター付き(メインキーからシートを開けるタイプ)も対応しなくはないですが、そもそもシートロックキーが無いので、そこを壊さることはありません。
しかし、何らかの原因でシートオープンが出来なくなることはあるかも知れませんので、参考にはなるかもね。






例えばシートキーがいたずらされ壊された場合、またはシートロックがワイヤーケーブル駆動になってることから、そのケーブルが破損している場合にロック解除ができなくなります。
そうした際には今回の方法が使えるでしょう。
だいたいの流れは、キャリア外し→テールユニット外し→ボディカバー外し→スキマを開ける→シートロックケーブルを引っ張る
となります。
早速やってみよう。

このテール廻りを集中的にバラしていく。

まずはキャリア上部の10mmネジを外す。

テールコンビネーションユニットを外すべく、ナンバーを外す。
普段ナンバーで隠れた部分に、10mmネジが2本留まっているので、これを外す。

ボディカバーとフェンダーを留める、アンカークリッププッシュタイプを外す。
プッシュすることでフリーになるタイプだ。

これがアンカークリップ形状。

画像をよーく見て欲しい。
キャリアを上に持ち上げると、ボディカバー左右の繋ぎ部がキャリアネジ部にある。
ちょうどマイナスドライバーが入るように、切込み加工されているので、わかりやすいとは思う。
そこにマイナスドライバーをツッコミ、左右のボディカバーを分割する。

ボディカバーをフェンダー上にかわす。

右側もだ。

するとテールコンビネーションユニットが外しやすくなる。
完全に外さなくてOKである。
多少上に跳ね上げる程度で良好だ。

作りたかったのは、このスキマだ。
ボディカバーとテールコンビネーションユニットのスキマから奥を覗き込むと、シートケーブルが見えるはずだ。
スマホライトなどで照らしてみよう。
このケーブルがある部分、そのものがシートロックである。
そこを直接触ってロックを解除するもよし、ケーブルをフリーにして引っ張るもよし、何らかの細長い工具を使って操作するわけだ。

例えば、こんなロングノーズプライヤーだったり、マイナスドライバーの長いタイプだったり。
そこは個々に手持ち工具を工夫してやってみて欲しい。





シートロックがカチン!っとフリーにすることができれば、シートは開くわけだ。

開けてみてキーが入っていればイイですが、あれ?無いや?って時もあるでしょう。
その場合はシートロックキーを交換しなければならないので、また開けるに苦労しないように、開けっぱを持続出来る方法を取って下さいね。
メットインボックスを外して、シートロックユニットを取り外してしまうのがイイ方法かも知れません。
今どき、ヘルメット入れておいてもかっぱられることも無いでしょうからね。
ま、ただ、くれぐれもこの方法で悪いことはしちゃダメよ。
ではでは。




