今回紹介するトラブルは、なかなか遭遇するケースも無いのですが、もし、ユーザーさまの間であるとしたら、地味にムカつくトラブルでしょう。
エンジンを掛けるためにセルボタンを押そうと思ったら、ボタン自体が凹んでしまって押せないとゆートラブル。
ボタンって、ボタン自体がしっかり固定されているから押せるモノであって、その固定がなされていないと押そうと思っても押せないのが、ボタンです。
わりとこうした操作ボタンを押す力って強いんですよね。
ボタンユニットの固定は意外と強度が必要であり、今回のレッツⅡに関しては、ハンドルカバーの交換にも発展してしまった、「小さいトラブル大きな修理」の典型になってしまいました。
車体はレッツⅡ(CA1KA)ですが、このトラブル、レッツⅡに限らず、セピアやレッツ4、レッツ5など、一連のスズキ原付スクーターで起こってもおかしくありません。
今回の作業、結果を先にお伝えしますと、ハンドカバーパーツの交換作業となります。
セルボタンユニットの固定がハンドルカバーに留まっており、その固定ネジ部が破損したのがそもそもの原因です。
ハンドルカバーは、ヘッドライトアッパーカバーが先に外れている方が作業しやすいので、まずは前回作業を参考にしてください。

今回起きたトラブルは、セルボタンが引っ込んでしまって押せなくなってしまったとゆートラブル。
こんな感じで奥にボタンごと引っ込んでしまったので、押そうにも押せない状態だ。
地味にムカつくゆえんだ。

こちらはCA1PA型の方だが、ハンドルカバー形状こそ違えど、手順は一緒である。
現状、こんな状況からスタートする。

まず、ハンドルカバーをハンドルから離脱するため、メーター脇の2本の#2プラスビスを外す。

次にインナー側の首部の#2プラスネジを外す。

これでハンドルから離脱しました。
メーターや計器類の配線コネクターなども外しておくとイイだろう。

これがセルユニットだ。
上下2本の#2プラスビスで留まっているのだが、今回問題なのは下のビス部。

ビス受けである樹脂部が折れてしまっているのが原因だ。
これを修正するのは難しいので、折れてしまったハンドルカバーパーツを交換する作業となる。

反対側のウィンカー、ヘッドライトハイローユニットも外すべく、#2プラスビスを2本外す。

さらに真下からも1本#2プラスビスが留まっている。

あとはメーターを外す。
2本の#2プラスビスで留まっているので、これを外す。

これで、ハンドルカバーから、メーター&ウィンカーユニット&ヘッドライトハイローユニット&ウィンカーユニット&ホーンユニット が離脱した。
あとは、新品で取り寄せたハンドルカバーと交換する。

純正番号は、56300-43820-291 である。
ただし、CA1KA型のモノであるので、ご自身のレッツⅡの型番をしっかり調べて注文するようにして欲しい。





組み終わると、しっかりセルボタンが手前に出ているのがわかりますね。
これでなんのためらいもなくセルボタンが押せるよーになりました。
ま、当然っちゃ当然ですが。
いかがでしたか?今回はかなり珍しいトラブルの解決法をやりました。
数少ない故障ケースですが、わけがわからないより、その故障理由がわかった方が安心はできるでしょう。
こんなトラブルがあったらぜひご相談頂ければ。
ではでは。




