先日入庫していた、スーパーカブ110(JA07)ですが、もはやカブが常用される時代では無いのではないかと思った出来事がありました。
銀行の人が来た時なのですが、どうも、最近融資に移動となり、外回りを余儀なくされた担当の方が、ウチの工場に来てこう申しておりました。
「カブ、どーしてもムズかしく乗れないんで、今度車両交換して貰うことになったんです。」
とのこと。
ちょうど、今回ご紹介する50/110のタイプだったのですが、どうしても左足のギアチェンジと右足のフットブレーキが馴染めないようなんです。
さすがにウィンカーの右手操作化は修正されているのモノの、ホンダは、この現状をわかっているのか?さらにこんなことを聞きました。
たしかに若い行員さんではあったのですが、当初、2速でずーっと走っていて、エンジンブローさせてしまったことがあり、その時にギアチェンジの概念を先輩から教えて貰ったそうです。
この話しを本人から聞いてみて、時代はここまでメカニカルスキルが落ちているのか・・・とショックを受けました。
解決策としては、銀行は今後、カブを廃止しベンリィにすることにしたそうです。
これを、最近の若者はなーんも知らねーんだなー!
ということじゃ済まされないわけで、もはやギヤチェンジするようなバイクは趣味としての嗜好性車両となった。ということに他ありません。
時代に合わせたバイクづくりが必要になりますね。
では、そんなカブ50/110の今回はフロントパネル外しをやってみたいと思います。
カブ110には、現状4種類の型式が存在します。
初期型のJA07、中国生産になって角目になったJA10、不評だったためまた丸目に戻ったJA44、最新型はアルミダイカストホイールになったJA59 です。
それぞれでフロントパネル形状は変わっているのですが概ね同じ手順となります。

見落としがちなんですが、フロントキャリア後部、フロントパネル正面下部に#2プラスネジが留まっているのでこれを外します。

ちょうどキャリアの間を邪魔にはならないように回せます。






やたらと長いネジになっています。
あとは進行方向に引っ張り剥がすだけ。
よーく見て頂きたいのは、プッシュクリップになっているところだ。

プッシュクリップは、メス側の穴に向けてパチっとハマる、主に四輪の内装に使われている内装ツメの一種で、最近は二輪にも採用されている。
ツメを折ることも少なくなったことと、もし仮に白いPP樹脂部分を折ったとしても、交換ができるのが利点である。

レッグシールドにメス部があるわけだ。
さて、これでフロントパネルが外れた。
カブのメンテナンスの基本は、レッグシールドの離脱である。
このレッグシールドを外すのに、順序としてフロントパネルを外す必要性があったので、いよいよ次回はレッグシールドを外してみたいと思う。
ではでは。




