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ビーノ2stのガクガクブルブル・・・ストン。。。という信号待ちエンストが起こるわけ
ビーノなんですが、これからお話しする現象、これビーノに限らずなんですが、ヤマハに特に多い事例です。
エンジンをかける、スタンドを下ろす、そうすると車体が進んで行ってしまう といういわゆるクラッチが繋がってしまう現象。
これは、エンジンのコンディションが下がっている場合は、車体が進まずにエンストしていまいます。
今回の都内からのお客様は、まさにそんな案件。
始動性は悪くない車両なんですが、リアタイヤにトラクションをかけると、エンストするんです。
トラクションというのは、負荷をかけること、つまり、またがって信号待ちしている状態が、ずっとトラクションがかかっている状態です。
スクーターですから、遠心力クラッチという方式を採用しており、ニュートラルがクラッチが繋がっていない状態。
アクセルを開けることで、クラッチシューに遠心力がかかり、タイヤを回す。というのがカンタンな構造の説明ですが、それは理解する必要性はないでしょう。
そのクラッチが繋がったり離したりする動きを、バネの力で制御しているわけです。
そして、今回エンストを起こしてしまう原因が、そのバネが壊れてしまっているようなのです。
早速、動画を見てみましょうか。
これが、クラッチが繋がってしまっている時のリアホイールの挙動です。
これはアイドリングのみの回転数でも、トルクフルに回ってしまっているわけですね。
またがってしまうことで、トラクションがかかります。
そうなると、クラッチが繋がり、クランクに負荷がかかり、エンストを起こすというのが、故障のメカニズムですね。
それでは、修理するのに、クラッチ回りをチェックしてみましょう。
クラッチ側だけ外してみると、クラッチスプリングが欠落しているのがわかりますか?
これ、どっから落ちて来たかと言いますと、クラッチシューを繋ぎ留めるバネなんです。
前述したとおり、このスプリングを使って、繋いだり離したり制御しているわけなのですが、ヤマハスクーターは、本当に良く切れるんです。
焼入れが良く無いんだと思うんですよ。
硬すぎる、つまり、焼き温度が高過ぎだと思うんだけど、どーなのか知らんけど・・・新車の頃から切れるからね。
これが、正しくスプリングが付いている状態ね。
これが外れてる状態。
切れたスプリングはゴミなので、新たなスプリングを装着して修理完了。
300円ぐらいの部品代なので、2個とも同時交換するのがベストです。
あとあと、絶対に切れますから。
そしてこれが修理後の回り具合ね。
多少リアホイールは回るんだけども、前の動画と比べても、トルクがかかっていないのがわかるかな?
これが正常時です。
ちょっと特殊な故障案件ですが、気になったらご一報下さい。
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