放置した原付バイクを復活させる修理プランがあります。
ガッチャでも人気の修理プランなのですが、この放置パックで入らない修理内容はどうなるのか不思議ですよね?
今回、そんなケースがありましたので、ご紹介したいと思います。
車両は、アドレスV50(CA42A)です。
そろそろこの車種も古くなって来ており、放置すると致命傷になる可能性も秘めております。
例えば、今回の個体は、少々走行距離が進んでおりまして、圧縮比が下がり気味でした。
スズキだと、走行距離25,000kmは、ぼちぼちデッドラインです。
ホンダだと、その倍ぐらいの45,000kmぐらい。
ヤマハは、その間って感じですかね。
圧縮比が低くなると、エンジン内爆発が弱まりますので、実感できるとすればトルクが無いなー って思うと同時に、始動性が悪くなったり、アイドリングが安定しなかったり。
それが、今回のV50にも見受けられました。

ただし、オイル減りが顕著に起こっている状況もなく、オイルも規定量が出てきました。
これは確実な指標となりますので、オイル交換を人任せにしていないで、スタンドやバイク屋さんに依頼した場合でも、ちゃんと規定量が出てきたか?
を確認するようにすると、その後のトラブルが回避できるでしょう。
あと、色も重要です。
汚いながらも、白濁したりすると、水の混入がありますし、鉄粉が多いのもヤバイ傾向です。
今回はその後順調に作業は進んだのですが、試乗の際に気づきました。
メーターが上がってない。
調べてみますと、ケーブルが切れてますね。

途中で切れてるとスッポ抜けてきます。





令和時代になっても、こんなアナログ的な構造なんです。
すごいでしょ?
でも、この方式が一番確実かも知れませんね。
変に電気制御なんてすると、故障の際に大変ですからね。
こうした放置した場合に悪くなってしまった以外の修理ケースに関してですが、もちろん、どっかのメンテナンスを省略して帳尻合わせを行います。
ガッチャは、お預かりする時に3万円パックなら3万円を決めてしまいますので、予定していた故障とは違う故障が現れてしまったら、うちにとって不利益となってしまいます。
なので、今回は駆動系のチェックを省きました。
なぜなら、試乗した限り、問題が無いと判断したからであります。
その点検を省略した分で、スピードメーターケーブルを交換して、お客様に貰う金額は変わらずです。
ま、いわば、これがプロがやるべき行動であり、これが仕事というモノではないでしょうか?
偉そうに聞こえるでしょうが、リフォーム業界や広告・販促業界の見積もりと請求の関係なんて、ひどいもんですよ。
貰いたい分だけ貰いますし、掛かったら掛かった分だけ請求を回します。
顧客の都合なんて考えもしませんよ。
見積もりと請求額が違ったって、やってみて掛かったんだから仕方ねーべ。
ってなもんです。
それに比べたら、バイクや車、各サービス業、製造業なんて、正しい人間が運営していますよ。
つくづく、我々バイク修理業者は堅実だが・・・でもって、儲からねーなー って思う今日このごろです。w
今回のご依頼:東京都港区 放置パック 30,000円




