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海沿いで使っていたサッビサビのズーマーの塩害リアブレーキ固着を直した話し
放置パック修理をやってると、いろいろな個体の車両と出会うことがあります。
今回の案件のズーマー(AF58)も、そのひとつ。
引き上げ時にやたらとサビが出ていたので聞いてみれば、どうやら海沿いで使用をしていたようで、つまり、塩害ですね。

我々50代世代は、車とバイクが特に好きな世代でもあり、海近くに住むなんて、もっての他で、シャシーに良くない!なんてことを言い出します。w
ただ、この塩害被害がどこまで侵食しているかですね。
表面だけならイイのですが、今回のようにブレーキの固着に繋がっていたら、厄介です。

Rブレーキレバーが、ちっとも握れません。
完全に固着状態です。
こんな固着したリアブレーキを、今回、ちょいとご紹介してみます。

クランクケースのアルミサビもスゴイですが、ブレーキアームもスゴイサビですね。
これでは、固着も仕方ないと言ったところです。

まず、確認したいのは、ブレーキケーブルの固着なのか?ブレーキアームの固着なのか?という見極め。
まずは、ブレーキ調整ナットを外します。
これも固着していると外すのに一苦労です。

これで、ケーブルはフリーになりました。
この状態で、ブレーキレバーを握ってみよう。

すんなり握れました。
つまり、ブレーキケーブルの固着では無く、ブレーキアームが固着していると決定付けられたわけです。
では、どう直すか?
まずは、リアホイールを外したいのですが、今回マニュアルではないので、割愛しますよ。

ブレーキシューが見えますね。

ブレーキシューを外します。
手で外れちゃいますんで。

固着しているのは、ここ。
ブレーキアームに繋がっている芯棒は、アーム側とブレーキシュー側と貫通しているわけですが、この貫通穴が固着して動かなくなっているわけです。
一度分解して油を入れてあげれば直ります。

ロッキングプライヤーなどを使って、芯棒を無理やり動かして、ブレーキシュー側に抜いて行きます。
はっきり言って、力仕事です。
なっかなか抜けませんので、根気よく。

時折、ラスペネなどを根元に注して、動きを良くしながら、じょじょに抜きます。
この時に、ブレーキアームはボルトを抜いてフリーにしておくのが先決です。








若干、隙間が空いて来たのがわかりますかね?
こうなれば、あとは、こじることが出来ますね。

タガネを入れ込んだり、バールや、タイヤレバーでもイイでしょう。

スポン!っと抜けました。
抜ける時は一挙に抜けるんですよねー、これ。
ただ、抜いてみればわかりますが、大したサビでは無いんですよ。
布で拭き取ればキレイになるレベルなんですよね~

アームも同時に外れるんですが、このサビ具合はかっこ悪いので、ごっそり交換しちゃいます。

穴の方も掃除しましょう。
ドライバーに布を巻き付けて、油をつけて、グリグリやれば、OKです。

ひととおりのパーツを中古良品のモノと交換し、組み上げました。

なんとなくキレイになったでしょ?
キレイになっただけではなく、ブレーキレバーの動きもスパっと戻りも良くなり、ブレーキがしっかり機能するようになりました。
キモチイイ!
ただ、今回の修理、他にも塩害被害がありそうなので、作業は続行です。
ガソリンタンク内も一度ひっくり返して掃除する必要性があるかもです。
ん~~~ 塩害は厄介です。
リアブレーキの固着でお悩みのユーザーさま、ほぼどのメーカーの原付バイクにも対応できると思いますので、一度、チャレンジしてみてもイイと思います。
ではでは。
今回のご依頼:東京都小平市 放置パック 40,000円