今回、ご依頼を頂いたのは、デリバリー事業で配達を行うスクーターの保守メンテナンスを出張でお願いしたいとの案件。
コロナ禍では、ひじょうに多くなった、デリバリー事業。
その車両のみを管理する会社さまも大小規模で増えて来ており、ココ埼玉県でも、かなりデリバリーが走るようになりました。
まず、配達員に聞くと、自転車ではお話しにならない ぐらいなことをお聞きします。
つまり、ここ埼玉県エリアでは、ぜんぜん稼げない。ということです。
一軒一軒のスパンが大きいということもあり、距離を短時間に遂行しないと数がこなせないということもあり、原チャリが重宝されるわけですね。
そうしたスクーター車両を組織的に保守メンテナンスや貸出しなどを行う会社さまが現れるのは必然ということですね。
ということで、現場事業所へ向かい、メンテナンスを行います。

まずは、PCX(JF28)です。
ブレーキをかけると異音、ギーギーと鳴るようなので、おそらくパッドが限界点を超えて、ディスク板を削っているのではないかと予想。
今回はブレーキパッドを取り寄せて現着。

上が摩耗したブレーキパッドです。
ギリギリセーフって感じでしたね。
これ以上使い込むと、ディスク板をダメにしちゃいます。

キャリパーはなんだか油っぽい印象がある。
おそらくフォークオイルが漏れているもようですね。
走行距離は見なかったが、おそらく5万kmは超えているかも知れないですね。
ホンダのPCX辺りのフォークで、オイル漏れが見受けられるのは、相当乗っていないと出てこない現象なので、いやー やはり、ホンダの原付二種は乗れますね。
頑強です。

次はタクト(AF75)。
4ストになってから、タクトも多く見かけるようになって来ました。
ちょうどイイ大きさで、スタイルも大人しくて、そこそこ安いし、水冷だし、イイですよね。
今はディオじゃなくて、タクトがオススメですね。
今回はエンジンストップとのトラブルが出ているようですが、リフレッシュパックで行こうかと思っています。
まずは、エアフィルター交換。
汚れ、それほどじゃないんですが、ねとーっとしています。
なんでしょうね、この油っぽさ。


なんか始動性が悪そうなので、新品交換しちゃいます。
エンジンストップ案件の場合、ひとつひとつ影響しているであろう疑惑を消して行く必要性があります。
消去法なんですよね。
その消去法で適してるのが、この消耗品交換のリフレッシュパックということになります。
次にプラグ。
点火プラグは、4ストスクーターの命ですからね。
かなりの圧縮比で少量の混合ガスを爆発させているので、電極が心配です。
プラグを外してみると、やはり電極が斜めに削れちゃってますね。

この新型水冷エンジンのプラグは、CPR8EA-9 という、プラグ。
なんか、最近NGKのプラグの品質が下がっているような気がしています。
電極が悪くなるのが早いような気がするのは、気のせいかな。
プラグキャップ側がぽろっと取れたり、ま、ちょっと経過観察ですね。
そして、エンジンはこのプラグ交換までを終えた時点で始動しましたが、問題はオイルです。

オイルが、ほぼ出て来ない。
んー 焼き付きを起こしていると考えるのが妥当なのですが、エンジンはなんとか掛かる。
そもそも、新しいオイルを入れてもドレンボルト付近から漏って来る始末。
これはヤバイですねー
前回のオイル交換時にドレンボルトを締め過ぎて舐めてるのか?と思い調べるが、しっかりネジ込みは正常。
パッキンも替えを使ってみても、漏れは止まらない。
ドレンボルト自体が歪んでいるのか?
こればっかりは車体を持ち上げて下から見てみないと解決しないなー と考え、今回はお持ち帰りにさせていただきました。
なんとも、スッキリしない出張修理だが、あとの一台のタイヤ交換も終え、ひとまず、ここで終了となった。
あとは、お持ち帰りのオイル漏れを調査ですね。









