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ビーノのキーコネクター接触不良を直す
10年間、自宅で放置してしまったビーノ2サイクルの修理案件です。
今回は、少々特殊な故障も発生しておりました。
長年の雨風とホコリ、錆などにより、キーコネクターの劣化による接触不良も起こしておりましたので、修理ステップを解説しようと思います。
放置時に起こりうる電装系トラブル
まず、ガッチャの放置パックという修理サービスについて解説しておこう。
これは、長年乗らないで朽ち果ててしまった原付バイクを、3万円なら3万円、5万円なら5万円というような定額にて修理を実行しようという、まったくユーザーファーストの修理プログラムパックです。
これまでのバイク屋修理の基本は、故障箇所の部品代と作業工賃(時間工数)により算出しておりましたが、こんな計算方法では、修理を開始する時に正確な見積もりを出すコトができません。
だいたい、バイク屋の工数なんて、知るか!
って感じだと思います。
そうしたユーザーのジレンマを解消するべくガッチャが打ち出したのが、定額放置パック修理です。
もはや、たくさんのお客様にご利用して頂いております。
そして、今回も、ビーノを10年も放置してしまったお客様からのご依頼です。
ただ、放置したバイクは、何が起こっているかわかりません。
こちらとしても、かなりのリスクを背負います。
外装を全部はずし、キャブレターなどの燃調系を主にメンテするのですが、それでも、エンジンがかからず・・・
そもそも、バッテリーを繋いで見ても、通電していない様子です。
ビーノ2ストの場合は、キーのONとOFFの間に、「*」マークがあるのですが、ここにキーを回すコトで、オイル警告灯ランプの点灯確認が出来ます。
しかし、今回は光らず。
つまり、原因は、スイッチというコトになります。
経年劣化によるコネクター腐食
鍵のコネクターを調べてみると、コネクター端子がひとつ欠落しています。
これは、経年劣化による腐食でポロっと無くなってしまったわけです。
もちろん、この状態では通電しません。
そこで、端子をコネクターから抜き、新たに端子を圧着してあげて、既存コネクターにつけ直すという作業をします。
こうして、また、オイル警告灯点灯確認を試みてみると、しっかり点灯!
一通り放置時に起こりうるトラブルの作業は終えておりますので、すんなりとエンジンはかかりました。
こうした電装系トラブルですが、特にヤマハに多いですね。
ジョグ系や、シグナス、マジェスティなどにも、多く見受けれるトラブルです。
特徴として、雨にあたって風が通らない箇所に置いてあったり、そもそも雨が乾かない放置した場合に起こります。
もし、キーをONに入れても、うんともすんともの場合、こうした電装系トラブルを疑ってもイイかも知れませんね。
女性のお客様であったため、不意なトラブルは大敵です。
しっかり気づけてよかったです。